「マッチングアプリを始めてみる」
何事も、見聞きしたことはあってもいざ自分が使い始めるとなると臆病になったり、簡単な方法を探してみたりするものですよね。私もマッチングアプリを始めた当初は右も左も分からず、毎日が試行錯誤の連続でした。こうしたサイトからヒントを得ることもありましたが、相手は人間。必ずしも「これをすれば正解」というものはありませんでした。
今回の記事では、まだマッチングアプリを始めていない人や、始めてみたけれどうまくいかずに投げ出したくなっている人が原点回帰できるような心得を、私自身の視点や経験を交えてお話ししていこうと思います。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
自分自身の気持ちとの向き合い|始める前に考えておきたい“自分のゴール”
仕事や日常生活を送っていく中で、それが単調な毎日であっても時間に追われている日々であっても「異性との関わりを持つ上での自分自身の気持ち」は忘れがちになります。意外と立ち止まって考えてみないと出てこない人も少なくないのではないでしょうか。
例えば、彼女が欲しいと思っている人でもどんな容姿の相手を求めていて、内面では何を重視したいのかを具体的に語れる人もいれば、漠然としたまま深く考えられていない人もいます。中には「自分には縁がない」と最初からスタートを諦めてしまっている人もいるでしょう。
私がここでお伝えしたいのは「自分がどんな人とどうなりたいか」を自問自答してみてほしいということです。彼女が欲しいのか、それは一時的な感情なのか、それとも将来を見据えた関係を築きたいのか──答えは人それぞれです。
決して難しく考える必要はありません。これからマッチングアプリを始めていく上で、まずはどこをゴールに設定するのかを意識してみてください。そのゴールは始めてみて変わっていく可能性もありますが、最初に目標を決めておくことで、自然と意識やモチベーションを保ちやすくなります。だからこそ、自分自身の気持ちと向き合うことは大切なのです。
自分はどんな人間なのか|プロフィールに映る“等身大の自分”を探す
これは前述で触れた「気持ち」ではなく、あなたという人間そのものに向き合うことです。どんな仕事をしていて、休日は何をして過ごしているのか。好きな食べ物や趣味嗜好はどんなものを持ち合わせているのか。そんな自分を見つめ直す作業です。
なぜこれをすべきかというと、マッチングアプリでは必ずプロフィール欄を埋める作業が必要だからです。中には「人に自慢できることなんてない」と萎縮してしまう人もいるでしょう。休日は寝ているだけ、家からほとんど出ないという人も少なくないと思います。ですが、しっかり見つめ直してみれば、必ず自分らしさを見つけられるものです。
例えば「寝てダラダラしながらスマホをいじって休日を過ごす」としましょう。では、そのスマホでは何をしているのか。動画を観ているのか、ゲームをしているのか、SNSを見ているのか──これらも立派にプロフィールに書ける内容です。家にいることが多くても、きっかけさえあればアクティブに動けることだって十分アピールにつながります。
一見、人には話しにくいようなネガティブなことでも、視点を変えればポジティブに捉えることができます。もちろん、人に胸を張れるような仕事をしている人や、多くの人と共感できる趣味を持っている人は、それをそのまま「自分はどんな人間なのか」を示す要素としてピックアップすればいいでしょう。
それでも「自分がどんな人間なのか」と考えたとき、なかなか出てこない場合は、自分を俯瞰して考え、メモに書き起こしてみたり、写真を見返してみたりしてください。きっと「そういえば…」と自分を再発見できるはずです。
大切なのは等身大の自分を見つけることです。盛ることも抑えることもせず、ありのままの自分を見つめ直すことがポイントです。
写真を見返してみよう|盛れた一枚より伝わる“日常のひとコマ”
ここでのポイントも「気持ち」ではなく「行動」の部分です。前述したように、プロフィール欄を埋めるヒントとして写真を見返すことで、忘れていた自分を見つけ出すことができます。そしてもう一つのメリットは、プロフィール写真を選び出せるという点です。
マッチングアプリでは、写真が相手に与える印象は非常に大きく、行動次第でマッチの確率も変わってきます。では、どのように写真を選び、準備すれば良いのでしょうか。
盛れた写真ではなく自然な日常の写真を選ぶ
マッチングアプリに登録する際には、メイン写真のほかに複数枚をサブ写真として載せることができます。そこには自分に関連する写真はもちろん、記念に撮った写真や食べ物、景色なども載せることが可能です。
これは私の持論になりますが、いわゆる「奇跡の一枚」を載せる必要はないと思っています。言い換えれば、“盛れている写真”ですね。一見、マッチングアプリでは外見が重視されるので、「盛れている写真の方が良いのでは?」と思いがちですが、私は違う考えです。
なぜなら、関係が進んで実際に会った際に相手に「写真と違う」という印象を与えてしまいがちだからです。これは以前私が書いた“加点と減点”の記事でいうところの減点対象になります。良く言えば「写真映りが違う」で済みますが、悪く言えば「嘘をついていた」と受け取られかねません。その印象を持たれると、関係が進展する可能性は低くなります。だからこそ、奇跡の一枚や盛れた写真は推奨しません。
では、どんな写真を載せたら良いのか?
それは「ありふれた日常のひとコマ」です。
例えば会社の同僚と飲みに行ったときの写真、プライベートで出掛けたときの記念写真、美味しいご飯を食べているときのふとした一枚──そうした自然な写真をピックアップしてください。
写真が自然であればあるほど、プロフィールに整合性が生まれ、相手にリアルな印象を与えやすくなります。
男性・女性で異なる写真の見られ方を意識する
私の経験則ですが、男性は写真に写る女性の顔を重視して見ます。その一方で、女性は写真から男性の雰囲気やシチュエーションを想像して見ることが多いのです。この理屈を分かりやすく説明してくれるのが自撮りです。
女性の自撮りを否定する男性はほとんどいませんが、男性の自撮りは「ナルシストっぽい」「気持ち悪い」といった印象を持たれがちです。つまり、男性は女性の顔を見たいから自撮りが許容される。一方で、女性は男性の雰囲気を知りたくて、現時点で顔が見たいわけではない。なおかつ「アプリ用に自撮りをしたんだ」という虚しいシチュエーションを想像させ、逆効果になるのです。
マッチング段階では、はっきり顔が分かる写真より、雰囲気や充実したシチュエーションを想起させる写真が効果的です。「この人の周りは楽しそう」「人として魅力的なのかも」「プロフィール内容とも一致している」──そう感じてもらえれば、好印象につながり、嬉しいマッチングを期待できるかもしれません。
では、自分の写真がほとんどない人はどうすればよいでしょうか。それは、スマホのアルバムを探して「ない」と気づいた今から準備をすればいいのです。出掛けるときに少し写真を撮る、友だちにさりげなく撮ってもらう。そんなことから始めれば十分です。余談ですが、今ではマッチングアプリ専用に写真を撮ってくれるサービスもあります。もちろん利用するかどうかは自由ですが、それなら友だちや家族に撮ってもらった方が自然で、わざとらしくない写真になると私は思います。
- 自然な写真を選ぶ
奇跡の一枚や盛れた写真ではなく、日常のひとコマを使う。会社やプライベートでの自然な写真、食事や景色の写真も有効。 - 相手の見方を意識する
男性は女性の顔、女性は男性の雰囲気やシチュエーションに注目する。マッチング段階では顔よりも「雰囲気重視」が効果的。 - 自撮りの扱いに注意
女性は自撮りが許容されやすいが、男性はナルシスト感や虚しさを与えやすい。男性は自撮りより自然な雰囲気の写真を選ぶ。 - 写真は後からでも準備可能
写真が少ない場合は、出掛けるときに少しずつ撮る、友だちに撮ってもらうなどで自然に揃える。専用サービスも選択肢の一つ。 - ゴールとの整合性を意識する
「プロフィール内容」と写真が一致しているかを確認する。整合性があるほど、相手にリアルで信頼できる印象を与えやすい。
短距離走ではなく長距離走|余裕を持つための“ペース配分”の意識
マッチングアプリでの出会いにおいて、意識しておくべきことのひとつに「時間」があります。ここでの意味合いは、すぐに結果が出るものではなく、ある程度の時間がかかるということです。
マッチングアプリを利用している多くの女性は、真剣な出会いや将来を見据えた関係を希望している人が多いです。それ故に、女性は慎重に相手を選び、やり取りを進めるものです。ですが、どうしても早く進展させたいという主観的な気持ちから、相手のリズムや距離感を見誤ってしまうこともあります。
そんなときは「短距離走ではなく長距離走」と捉え、客観的な視点を持つことが大切です。自分自身も仕事やプライベート、日常生活といった「しなければならないこと」があるように、相手にも同じように時間の都合があります。では、マッチングアプリに費やす時間はどう捉えるべきか──私は「時間に余裕があるときにやりたいこと」として位置づけるのが良いと思います。
男女問わず多くの人が社会人です。その前提に立てば、仕事やプライベートでの付き合い、家族との時間、一人で過ごすパーソナルな時間などは「しなければならないこと」に直結します。一方、会ったことのない人とのやり取りは、少なくとも直ちに「しなければならないこと」にはなりません。もちろん、人によってはそこを最優先に考える人もいるでしょう。しかし、言い方を変えると「のめり込みすぎている」「必死になっている」という印象を与えてしまうこともあります。
私自身、過去に必死になって常にアプリを開き、気になる人を探していた時期がありました。そのときは「熱が入っている」と自分では思っていても、客観的には余裕を失っていたのだと今振り返れば分かります。
熱を持つこと自体は悪くありません。ただし、余裕をなくすと物事を見失いやすくなり、先走ることでうまくいかない連鎖を招いてしまいます。短距離走なら最初から全力で走るのも良いでしょう。しかし、長距離走では最初から飛ばしてはスタミナが持ちません。長距離走を走り切るコツは、自分が苦しくならないペースで走りつつ、ときにスパートをかけることです。
マッチングアプリでの対話も同じです。お互いが無理なく話せる距離感を意識し、一人だけで先走らないこと。そして、ここぞというタイミングで熱量を持って対話できたとき、初めて相手と同じスピードで走れているのだと思います。
ペース配分(距離感、目線、共通認識)に気を配りながら、スピードアップ(親密な会話やアポ取り)の瞬間を見極め、最後まで走り切れる時間感覚を大事にしてみてください。
数と質の違い|“モテてる勘違い”から抜け出すために
マッチングアプリを始めると、女性のプロフィール欄にある共通の文言に気づくはずです。それは「不特定多数の人と関係を持つ人はお断りします」といった内容です。端的に言えば「数多くの人と連絡を取っている人とはマッチしません」という意味ですね。
注意喚起の意味も込めてお伝えしますが、何千、何万という登録者の中からあなたを評価してくれる女性は必ずいます。そして、それは一人に限らず、10人、20人からイイネが届くケースも珍しくありません。
ただ、ここで厳しいことを言います。
「優越感に浸り、調子に乗るのはそこまでにしておきましょう」
私も経験しましたが、必ず「モテてる」という勘違いに陥ります。そして、限度も考えずに全員とやり取りしようと試みるのです。結果、会話が中途半端になり、誰に何を話したかも分からなくなり、返信も遅れてフェードアウトされます。そして、残るのは虚無感だけでした。
では、こうならないためにはどうすればよいのでしょうか。まず、この記事の冒頭でお伝えした「自分自身の気持ちとの向き合い」が重要になります。自分がどんな人とどんな関係を望むのかを考えていれば、イイネをもらっても自分の理想と違う相手をきちんと断れますよね。
「せっかくいいねしてくれたし…」
「マッチしなきゃかわいそうかな…」
そんな気持ちで理想と違う相手を受け入れる必要はありません。自分の軸を貫きましょう。相手もいいねが返ってこなければ次を探すものです。
ここで一番お伝えしたいのは「数より質を意識してほしい」ということです。
繰り返しになりますが「数」は一種の勘違いを生みます。優越感を与え、自己肯定感を高め、一時的に私生活でも笑顔が増えるかもしれません。しかし、本当に大事なのは自分の理想とする相手を見つける「質」を高めることです。
ただし、質を見極めるにはある程度の比較対象も必要です。例えば、AさんとBさんのどちらも理想に近く、どちらとも話してみたい状況になったら、ぜひ話してみてください。そして「どちらがより自分に合うか」を比べてみましょう。
私が考える比較対象として必要な人数は多くて5人、理想は3人です。それ以上になると私の場合はキャパオーバーでした。もちろんこれは人によって異なりますが、3~5人に絞る作業は、不特定多数と関わることには入りません。
身体はひとつしかありません。どんなに欲張っても、時間と労力には限界があります。それなら不特定多数に広げるより、本当に自分が望む相手とメッセージを重ね「質」を高めていってください。
まとめ|心得を胸に、一歩踏み出すあなたへ
いかがだったでしょうか。今回の記事では、私なりに考えられるマッチングアプリにおける心得をお話ししてきました。
身も蓋もないことを言えば「やってみないと分からない」というのは正直あります。ときには思わぬマッチングや、予想外のやり取りを経験することもあるでしょう。
ですが、今回お話しした心得を持って始めるだけでも、右も左も分からない状態で始める人と比べて、圧倒的な差が生まれると私は思います。
- 自分自身の気持ちとの向き合い
自分がどんな人と、どんな関係を築きたいのかを明確にする。 - 自分という人間を見つめ直す
仕事、趣味、休日の過ごし方など、ありのままの自分をプロフィールに反映する。 - 写真を見返して準備する
自然体の写真を複数枚用意し、雰囲気やシチュエーションを伝える。 - 長距離走を意識する
無理なくペースを保ち、相手に合わせつつときにスパートをかける。 - 数より質を重視する
比較対象は3~5人程度に絞り、本当に理想に近い相手とのやり取りに集中する。
最後に、この記事を読んでチャレンジする気持ちを持って、殻を破るのはあなた自身です。道のりは決して短くはありません。ときには挫折や忍耐を強いられることもあるでしょう。
ですが、一度きりの人生です。もし今の生き方を変えたいと思うのなら「やらない後悔」よりも「やってみて知る新しい世界」の方がきっと価値があるはずです。
私たちは、これからも悩んでいる人や一歩踏み出せずにいる人に向けて、ヒントとなる戦略やコラム、体験談を綴っていきます。今回の記事があなたの背中を少しでも押すきっかけになれば嬉しい限りです。